
今回は株式投資に興味があるけれど、株主優待のやり方がよくわからない…という初心者の方に向けて、株主優待の仕組みから具体的なやり方、注意点、そしておすすめの銘柄まで、わかりやすく解説します。
この記事を読めば、株主優待の基本がしっかり身につきますよ!
株主優待って何?

株主優待とは、企業が日頃から応援してくれている株主の皆様に対して、感謝の気持ちを込めて提供する特別な特典のことです。
内容は企業によって本当に様々で、自社製品の詰め合わせ、自社サービスや提携先で使える割引券、レストランなどで使える食事券、遊園地やテーマパークなどの入場券、地域の特産品、カタログギフトなど、多岐に渡ります。
これらの優待は、株主への感謝の気持ちを示すとともに、企業の製品やサービスを広く知ってもらうためのPR活動の一環としての側面も持っています。
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株主優待の魅力

株主優待のやり方を知る前に魅力について知りましょう。
投資の楽しみが増える
株式投資は、配当金を受け取ったり、株価の値上がりによって利益を得るのが一般的ですが、株主優待があることで、投資の楽しみがさらに増えます。
配当金に加えて、実用的な商品やサービス、特別な体験などがもらえるのは、株主にとって非常に嬉しいですよね。
優待品を開ける時のワクワク感も、株主優待ならではの魅力と言えるでしょう。
生活が豊かになる
普段からよく利用するお店やサービスの優待があれば、日々の生活費の節約に繋がります。
例えば、外食が多い方ならレストランの食事券、旅行好きの方ならホテルや旅行会社の割引券、日用品をよく購入する方ならスーパーやドラッグストアの優待券などが役立ちます。
優待を賢く活用することで、生活の質を向上させることができます。
企業のことをより深く知れる
優待品を通じて、企業の製品やサービスに実際に触れることで、その企業の事業内容や強み、企業文化などをより深く理解することができます。
例えば、食品会社の優待で自社製品の詰め合わせをもらった場合、実際に食べてみることで商品の品質や味を確かめることができ、企業への信頼感にも繋がります。
これは、単に株を持っているだけでは得られない貴重な経験と言えるでしょう。
株主優待の仕組み

株主優待を得るには、その企業の株主になる必要があります。具体的には、以下の手順を踏むことになります。
証券会社で口座開設
株式投資をするためには、証券会社で株式取引口座を開設する必要があります。
最近では、インターネットを通じて手軽に口座開設ができるネット証券が人気です。
ネット証券は、手数料が比較的安く、オンラインで取引ができるため、初心者の方でも利用しやすいのが特徴です。
株を購入
欲しい企業の株を購入します。株式は通常、100株単位などで売買されることが多いですが、企業によっては異なる単元株数を採用している場合もありますので、事前に確認が必要です。
購入する際には、株価だけでなく、企業の業績や財務状況なども考慮して判断することが大切です。
権利確定日を確認
各企業が定めている「権利確定日」に株主名簿に登録されている必要があります。
権利確定日は、企業によって異なり、年に1回または複数回設定されています。
企業のウェブサイトのIR情報などで確認することができます。
この日までに株主になっていれば、優待を受け取る権利を得られます。
権利付最終日までに購入
権利確定日の2営業日前(権利付最終日)までに株を購入する必要があります。
この日までに株を買っておけば、権利確定日に株主名簿に名前が載り、優待を受け取る権利を得られます。
権利付最終日を過ぎてから株を購入しても、今回の優待は受け取ることができませんので、注意が必要です。
権利落ち日
権利確定日の翌営業日を権利落ち日といい、この日以降に株を売却しても優待を受け取る権利は有効です。
ただし、権利落ち日には株価が下落する傾向があるため、短期的な売買を考えている場合は注意が必要です。
優待品が届く
権利確定日から数ヶ月後に、企業から優待品が送られてきます。
優待品の内容や発送時期は企業によって異なりますので、企業のウェブサイトなどで確認しておくと良いでしょう。
優待品が届くまでの期間も、株主にとって楽しみの一つと言えるでしょう。
株主優待をもらう上での注意点

株主優待は、株式投資の楽しみを増やす魅力的な要素の一つですが、注意すべき点もいくつかございます。
優待だけに目を奪われて投資してしまうと、思わぬ損失を被る可能性もありますので、しっかりと注意点を確認しておきましょう。
優待目当ての投資は危険
株主優待はあくまで投資の付加価値であり、投資の目的ではありません。
優待の内容だけに目を奪われて投資すると、肝心の株価が下落してしまい、結果的に損をしてしまう可能性があります。
企業の業績や財務状況、将来性などをしっかりと確認し、総合的に判断することが重要です。
例えば、優待内容が魅力的でも、企業の業績が悪化している場合、株価が大きく下落するリスクがあります。
優待を得られても、株価の下落でそれ以上の損失が出てしまっては本末転倒です。
企業の過去の業績推移、現在の経営状況、将来の事業計画などを分析し、長期的な視点で投資判断を行うように心がけましょう。
権利落ち日に注意
権利確定日の翌日(権利落ち日)は、株価が下落する傾向があります。
これは、権利確定日までは優待目当ての買いが集まり、権利確定日を過ぎるとその買いがなくなるためです。
短期的な売買を考えている場合は、権利落ち日の株価下落に注意が必要です。
例えば、権利付最終日に株を購入し、権利落ち日に売却するという短期的な取引を繰り返していると、株価の下落によって損失を被る可能性が高くなります。
短期的な売買ではなく、長期的な視点で投資を行うことをお勧めします。
優待内容は変更される可能性がある
企業の業績や経営状況、株主還元方針などの変更により、株主優待の内容が変更されたり、場合によっては廃止されたりする可能性があります。
過去に魅力的な優待を実施していた企業でも、将来にわたって同じ内容の優待を維持するとは限りません。
優待内容が変更されたとしても、企業の業績や成長性などを考慮して、投資を継続するかどうかを判断する必要があります。
企業のIR情報などをこまめに確認し、最新の情報を把握するように努めましょう。
最低購入株数を確認
株主優待を受けるためには、企業が定めている最低購入株数を保有している必要があります。
一般的には100株単位で取引されることが多いですが、企業によっては500株や1000株以上など、より多くの株数が必要な場合もあります。
優待内容を確認する際には、必ず最低購入株数も確認するようにしましょう。
例えば、欲しい優待があっても、最低購入株数が高くて投資資金が足りないという場合もあります。
優待利回りだけでなく、総合利回りを確認
株主優待の価値を投資金額で割った「優待利回り」だけでなく、配当金と優待の価値を合計して投資金額で割った「総合利回り」で判断することが重要です。
優待利回りが高くても、配当金が少なければ、総合利回りは低くなる可能性があります。
投資の際には、優待だけでなく、配当金も考慮して、総合的なリターンで判断するようにしましょう。
複数の銘柄に投資しすぎない
優待目当てで多くの銘柄に投資すると、優待品の管理や権利確定日の管理などが大変になり、かえって手間が増えてしまう可能性があります。
また、分散投資のつもりが、管理が行き届かなくなり、リスクを高めてしまう可能性もあります。
自分の管理できる範囲で投資するようにしましょう。
例えば、優待の権利確定日が重なっている場合、複数の企業の株を同時に管理する必要が出てきます。
初心者におすすめの株主優待銘柄

初心者の方でも比較的取得しやすく、日常生活で使いやすいおすすめの株主優待銘柄をいくつかご紹介いたします。
これらの銘柄は、優待内容が魅力的であるだけでなく、多くの人が日常的に利用するサービスや商品に関連しているため、優待を有効活用しやすいという特徴があります。
投資初心者の方にとって、株主優待を通じて投資の楽しさを実感する良いきっかけとなるでしょう。
(株)オリエンタルランド (4661)
東京ディズニーランド®/東京ディズニーシー®のパークチケットがもらえる、非常に人気の高い優待です。
夢と魔法の王国へのパスポートを手に入れることができるため、お子様連れのご家族には特に大人気です。
年に1回または2回、保有株数に応じてパークチケットが贈呈されるため、家族旅行の計画を立てる際に役立ちます。
普段なかなか行く機会がないという方も、この優待をきっかけに特別な思い出を作ってみてはいかがでしょうか。
チケットの種類や枚数、有効期限などは、オリエンタルランドのIR情報で詳細を確認することができます。
また、パークチケット以外にも、ホテル宿泊割引券などが付与される場合もありますので、合わせて確認しておくと、より充実したディズニーリゾート体験を楽しめるかもしれません。
すかいらーくホールディングス (3197)
ガスト、バーミヤン、ジョナサン、夢庵、ステーキガストなど、幅広い世代に人気のレストランで使える優待券がもらえます。外食好きの方には見逃せない優待と言えるでしょう。
優待券は食事代金の一部または全額として利用できるため、家族での食事や友人との集まりなど、様々なシーンで活用できます。店舗数も非常に多く、全国各地に展開しているため、使いやすいのも魅力です。
例えば、家族で外食する際に優待券を利用すれば、食費を大幅に節約することができます。
また、ランチタイムに優待券を利用すれば、手軽にお得に食事を楽しむことができます。
保有株数に応じて優待券の金額や枚数が異なり、複数枚もらえる場合もあります。
優待券の有効期限なども確認しておくと、無駄なく利用できます。
日本マクドナルドホールディングス(株) (2702)
ハンバーガーやポテト、ドリンクなど、マクドナルドで使える優待券がもらえます。
手軽に使えるのが嬉しいですね。ちょっとした休憩やランチに活用できます。
優待券は、バリューセット引換券、サイドメニュー引換券、ドリンク引換券などで構成されており、自分の好みに合わせてメニューを選ぶことができます。
全国に店舗があるため、どこに住んでいても利用しやすいのが大きなメリットです。
お子様から大人まで、幅広い層に人気のマクドナルドをお得に楽しめるのは嬉しいですね。
ドライブスルーで利用することもできるため、車での移動中にも便利です。
優待券の具体的な内容や利用方法については、日本マクドナルドホールディングスのIR情報で確認することができます。
イオン(株) (8267)
全国のイオン店舗(イオン、イオンスタイル、マックスバリュ、ダイエーなどイオングループ各店舗)で使える優待券やキャッシュバックが受けられます。
日用品の買い物がお得になります。食料品から衣料品、生活雑貨、医薬品、化粧品まで、幅広い商品に利用できるのが魅力です。
特に、毎日のようにイオンを利用する方にとっては、大きなメリットとなります。
キャッシュバック制度は、一定の金額以上のお買い物をすることで、後日キャッシュバックが受けられるというものです。
優待券と併用することで、更にお得にお買い物ができます。
また、長期保有者には優待内容がグレードアップする制度もありますので、長く保有することでより多くの恩恵を受けることができます。
株主優待カードを利用することで、お客様感謝デーなどの割引サービスも受けられる場合があります。
KDDI(株) (9433)
auユーザーはもちろん、そうでない方でもお得な優待が受けられます。
Pontaポイントや詰め合わせセットなど、自分で選択できます。
オンラインショッピングを楽しむ方にもおすすめです。
au PAYを利用している方は、ポイント還元なども受けられるため、さらにお得です。
au経済圏を利用している方にとっては、特にメリットが大きい優待と言えるでしょう。
優待内容の詳細は、KDDIのウェブサイトやIR情報で確認できます。
これらの銘柄はあくまで一例です。ご自身のライフスタイルや興味に合わせて、様々な銘柄を検討してみることをお勧めいたします。株主優待の情報は、各企業のウェブサイトのIR情報ページや、証券会社のウェブサイト、株主優待情報サイトなどで確認することができます。
情報収集に役立つサイト

情報収集は、株主優待をやる上で非常に重要なステップです。
最新の情報や詳細な条件を確認することで、より効果的に優待を活用することができます。
ここでは、株主優待に関する情報を収集するための主な情報源について、より詳しく解説いたします。
各企業のIR情報
企業のウェブサイトには、投資家向けの情報を提供する「IR(Investor Relations)」ページが設けられています。
このIRページでは、企業の業績や財務状況、経営戦略などに加えて、株主優待に関する情報も掲載されています。
具体的には、優待の内容、権利確定日、最低購入株数、過去の優待内容の変更履歴などが確認できます。
企業の公式情報であるため、最も正確で信頼性の高い情報源と言えるでしょう。
優待の内容だけでなく、企業の事業内容や業績なども合わせて確認することで、投資判断の材料とすることもできます。
企業のウェブサイトを訪れた際は、IRページを探して、株主優待に関する情報を確認するように心がけましょう。
証券会社のウェブサイト
各証券会社のウェブサイトでも、株主優待に関する情報が掲載されています。
証券会社によっては、独自の株主優待検索ツールを提供しており、優待内容や権利確定日、業種などで銘柄を絞り込むことができます。
また、過去の優待情報や人気ランキングなどを掲載している場合もあります。
証券会社のウェブサイトは、株式投資を行う上で欠かせない情報源の一つです。
株主優待の情報だけでなく、株価情報やチャート、企業分析レポートなども閲覧できるため、投資判断に役立つ情報を幅広く収集できます。
複数の証券会社のウェブサイトを比較することで、より多くの情報を得られるでしょう。
株主優待情報サイト
インターネット上には、株主優待に特化した情報サイトが数多く存在します。
これらのサイトでは、様々な企業の優待情報がまとめられており、優待内容、権利確定日、優待利回り、人気ランキングなどが掲載されています。
また、優待品の写真やレビューなどを掲載しているサイトもあります。これらのサイトを利用することで、効率的に優待情報を収集することができます。
ただし、情報サイトによっては、情報が古かったり、誤った情報が掲載されている可能性もあるため、必ず企業の公式情報や証券会社のウェブサイトなどで情報を照らし合わせるようにしましょう。
複数の情報サイトを比較検討することで、より正確な情報を得られるでしょう。
また、情報サイトだけでなく、SNSや投資関連の掲示板などで、他の投資家の意見や情報を参考にすることも有益です。
これらの情報源を効果的に活用することで、最新かつ正確な株主優待情報を入手し、ご自身の投資戦略に役立てることができるでしょう。情報収集は、株主優待投資をやるうえでの成功に不可欠な要素と言えます。
まとめ
株主優待は、株式投資の楽しみを増やしてくれる要素の一つです。
しかし、優待だけに目を奪われることなく、しっかりと企業分析を行った上で投資判断を行うことが大切です。
今回の記事が、皆様の株主優待ライフのお役に立てれば幸いです。